こちらの記事では、昨今話題になった政策金利が上昇すると、
実際にどのような影響があるのかを解説していきます。
金利の変動が与える影響
まずはどのような影響があるかの解説の前に、
金利とはどういった仕組みなのか説明します。
そもそも金利とは
金利とは、あらゆる場面で融資や貸付を受けた際に、
その融資者に対して報酬として渡す金銭のことを言います。
主にその報酬額は年利率というもので決められ、
1年換算で〇%というように示されます。
100万円融資を受けた際に年利率が5%であれば、
年間で5%の5万円を報酬額として支払います。
これを金利と言います。
日本政策金利とは
では、本題の日本政策金利の話に移りましょう。
最近話題になっている政策金利とは、中央銀行が設定する短期金利のことです。
この金利を上げることを「利上げ」と言い、下げることを「利下げ」と言います。
主に利上げが行われると市中銀行が日本銀行より貸付を受ける際の金利も上昇し、
資金調達にかかるコストが大きくなるため、その市中銀行が行う貸付金利もともに上昇します。
対して、長期金利については需要と供給によって決まり、
主に10年物国債の利回りが目安となると言われています。
日本銀行は銀行の銀行
日本銀行は政府の銀行でもありながら、
私たちが日頃から使っている銀行の銀行でもあります。
そして、日本銀行の利上げや利下げは日銀に預金している銀行にも影響します。
ですので、日本銀行の設定している政策金利が目安となり、各銀行も融資や預金の金利を設定します。
政策金利が与える影響
では実際に、政策金利の変動が私たちの生活にどのような影響を与えるのかを解説していきます。
日本に与える影響
まずは日本に与える影響から。
以下のような事柄が考えられます。
日本の景気が変動する
政策金利が上昇すれば、各企業に融資をする銀行側は資金の調達に今まで以上の費用を必要としてしまいます。
そうなれば、その増えた費用分を企業や個人に融資する際の金利を上げることによって、穴埋めするというのが通常でしょう。
そういった場合に通常より返済額が増える状況で融資や貸付を受ける人は減少しますので、
大きなお金を使った設備投資や新規事業の積極性も低下していきます。
よって生産性・売上が低下、その結果従業員への給料も低下し、その従業員の物やサービスの消費が低下していきます。(行き過ぎた景気を落ち着かせる役割もある。)
そういったことが社会全体で起こりやすい状況になり、
お金の流れが少なくなり景気が後退すると言われています。
反対に政策金利が減少するとその逆の現象が起こりやすく、
社会全体のお金の流れが増え、好景気になりやすいです。
投資の傾向が変わる
先ほど述べた通り利上げは景気後退に、利下げは好景気につながります。
そうなると、企業の売上低下を見越した投資家は投資の性向に変化が出るでしょう。
企業への投資をするということは、
主に直接株式を購入する、投資信託で間接的に日本企業に投資を行うということが考えられます。
その中で売上の低下や景気の後退が示唆が現れだすと、
その株価は低下していきます。
株は投資する資産の中でもリスクの高いものになりますので、
なるべく資産を守るべく、金やキャッシュに変えて保有することが多くなります。
好景気の場合はリスクオンとなり、金相場の低下と株価の上昇。
不景気の場合はリスクオフのため、逆に金相場の上昇と株価の低下が考えられます。
国民に与える影響
では私たちには身近にどのような影響が出てくるのでしょうか。
失業率に影響
金利による影響を受ける景気は、
企業の業績に影響をもたらします。
よって特に人件費の多い企業では、
その景気に左右されて追い込まれてしまうとリストラが起こることがあります。
それだけではなく、新たに採用される社員の枠を減らしたりすることで、
低下した売り上げをカバーすることもあります。
逆に、好景気により増大した売り上げで新規事業や設備投資が生まれ、
新たな工場やそこで新たに発生する人員を採用する機会が増えます。
物価の変動
金利の変動は物価にも影響をもたらします。
物価はインフレ(物価が高く、お金の価値が低い)の状態とデフレ(物価が安く、お金の価値が高い)の状態とがあります
この金利の変動は景気の進行と後退をもたらし、それに応じて物価の変化が起こります。
一般に好景気ではインフレ、不景気ではデフレが起きます。
貯金利息の変動
今ではとても低い貯金利率ですが、
これも政策金利の変動によって変化します。
主に銀行は日銀や顧客から資金を調達して、
企業などに融資を行い、その金利で業績を上げる業務を行なっています。
そういった事情を踏まえた銀行は、
融資を必要としている企業が多い時ほど多くの費用を払ってでも資金調達を行います。
それが貯金利息の引き上げです。
なので企業が投資をしたい好景気の時には多くの資金を必要とするので貯金利息は上昇しやすく、
逆に不景気の中では融資資金の需要が減るので下降するというのが一般的です。
私たちの身近な貯金利息も、景気を左右する政策金利に影響されるということにもなるでしょう。
ローンの返済額の変動
私たちも銀行から借り入れを行う場合があります。
多くの方が住宅などの大きな買い物をした時、ローンという形で銀行から貸付を受けます。
もしも政策金利の変動があり、利上げが行われると政策金利(短期金利)とは別に、
長期金利の上昇の可能性も高まり、それに影響を受けてローン等の金利が上昇する可能性があります。
主に長期金利は10年もの国債を指標として変動しますが、
基本的に長期金利は好景気に上昇し、不景気に低下するとされています。
政策金利の変動により、今後の景気の先行きが変わってくる場面では、
ローンを組む際に注意しなければならないのです。
まとめ
今回の記事では、日本政策金利が変動した際にどのような影響がもたらされるのかについて解説しました。
景気や物価、株価や債券、ローンの金利。
さまざまな場面で影響を受け、ともに変動するものがあります。
ただしその変動によって、ここで述べた通りの結果になるかは確実ではありません。
あくまでその時の経済状況や市場の反応によって、結果は変わります。
変動があった場合に、市場や経済指標などをもとにどのような反応が起きているかを冷静に判断する必要があります。
それをしっかりと分析できるように、
関心を持っていただけたらとい思います。
最後までご愛読ありがとうございました。



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